中学受験することになったら
父親として、何をすれば良いでしょう?
中学受験では、こどもを伸ばすもダメにするも親次第なんて言われています。
小学校高学年ともなれば一人前に口ごたえもしますが、まだまだ子供です。
1人では中学受験を勝ち抜くことなんてできませんし、必ず親の助けが必要です。
母親が主導する家庭が多いと思いますが、父親も無関心ではいけません。
しかし父親が介入しすぎるのも悪影響なんて意見もあります。
「じゃあ、一体どうすればいいんだい?」と悩んでしまいますよね。
父親も参加した方が良いに決まっていますが、何も考えずに関わると子供のやる気を無くしてしまったり、奥さんにも怒られてしまったりとロクな事がありません。
そこで、「父親が知っておくべき事」「やってはいけない事とやって欲しい事」を理解し、関わる事が重要です。
まずは中学受験をする目的について考える
そもそも中学受験は何のために受けるのでしょう?
- 希望する学校に合格するため
- 高校受験・大学受験をしなくても良くなるため
- 難関大学へ進学するため
- 将来のため
など、目的は様々です。
価値観は人それぞれ違いますし、どんな目的でも正解だと思いますが、第一志望校へ行けなかったからと言って受験に失敗してしまう訳ではありません。
実は第二志望校のほうが、自分の学力に合っていて、楽しく学校生活が送れたなんてこともあります。
本質は、第一に子供の成長のため、第二に親も成長するためではないでしょうか?
子供の成長のために必要なこと
子供が成長するために必要な事として
- 論理的な思考をもつ
- ストレス耐性を持つ
- 失敗を恐れない
- 努力する力を持つ
- やり遂げる力を持つ
- 失敗する経験をする
- 自信をつける
- 自制心を持つ
- 親がついているという安心感
他にも、運動したり身体を鍛えるなどあるかもありますが、大体こんな感じかなと。
これらは、中学受験を通して全て経験できます。
今は学歴だけで飯が食べていける時代ではありません。
これからの時代は身分や肩書きではなく、世のため人のために役に立ち、自分の力で生き抜いていくことが求められていくと思います。
そのためにも、中学受験はとても良い機会です。
親が成長するために必要な事
親として大切なことは、子供が自分で頑張って成長していくのを
見守り
手助けしてあげる
事だと思います。
親だって子供が言う通りにならないと怒ったり、あげく子供のポテンシャルを潰してしまったり、子供を見守ることってとても難しいですよね。
どんなに仕事ができて優秀な人でも、我が子に勉強を教えるとなると絶対感情的になってしまうと思います。
頭でわかっていても感情が突っ走ってしまいます。
このような経験をすることで、親も中学受験を通して大きく成長できるのではないかなと思います。
父親がしてはいけないこと
中学受験は親がする訳ではありませんが、子供へのサポートは必須です。
生かすも殺すも親次第な側面が多いです。
まず、子供のやる気を無くしてしまう、ダメにしてしまう父親の行動を見てみましょう。
勉強を教える時は感情的になってはダメ!
父親が勉強を教えることは、とても良いことだと思います。
一部では、父親が教えるなんて絶対ダメ!なんて意見もありますが、ルールを守って行えば、これ以上のことはないと思います。
仕事でそんな時間はないと言う場合もありますが、時間を作って、少しでも我が子の勉強に関わることで、子供も安心感を持つことができます。
守るべきルールは、やはり受験を通して子供を成長させると言うことです。
必ずこれは守るべきです。
しかしながら、子供が勉強に集中していない、やる気がない時などはマジで腹が立ちます。
どうしても、自分の子供だと「もっとできるはずだ」などと感情的になりがちです。
私もメチャクチャ怒りました。
でも、そんな状況で勉強しても全然頭に入らないんですよね。
模試の結果に一喜一憂して「なんでこんな点数なんだ!」とか、「だから言ったじゃないか!」などは典型的なNGワードです。
しかし、そこはグッと堪えて、「これを解いたらちょっと休憩しよう」とか、「この問題、なんか遊びの時考えるのと同じじゃない?」と言うふうに、興味を持たせ、やる気を起こさせるのが親の仕事です。
理解の問題にしても、一緒に星座を見に行ったり、振り子の問題では実際に糸と五円玉で実演してみたりでもいいと思います。
息抜きに博物館へ行き、石器や土器などみてくるのも良いでしょう。
中学受験に無関心
受験だけでなく子育てに無関心な父親って、ちょっと前にはたくさんいたと思います。
今なら奥さんにぶっ飛ばされるか、夫婦関係に傷がついてしまいますよね。
父親の方は、ちょうど働き盛りの年代ですし、ちょっとでも気を抜こうものなら、ライバルに蹴落とされてしまうかもしれないという危機感があります。
家のことなんて奥さんに任せるしかないなんて事情もあったでしょう。
子供が朝起きる頃に出社し、帰宅したら子供は寝ているなんて人も多いと思います。
でも、後で気づくんです。
もっと子供に関わっておけば良かったなと。
物理的に一緒にいることができなくても、父親なりに「ガンバレ!」と手紙を残したり、休日は塾や模試の送迎をしたりできると思います。
ただし、子供も勉強が大変ですし、多感な時期なのであまりしつこいとウザがられてしまいます。
なので、「しっかり見守っているゾ!」と感じてもらえるだけでも全然OKです。
将来、我が子がどんな風に育って欲しいか奥さんとよく話し合って、導いてあげられるようにしましょう。
昔の自分を自慢する
小学生の勉強なんて、授業さえしっかり聞いていれば解けるんじゃないか?なんて思っちゃっている父親は多いと思います。
「なんで、これがわからないんだろう?」とか「昨日勉強したのに、なんで忘れちゃうの?」っていうことよくありませんか?
「お父さんが6年生の時は、もっと成績良かった」って言うのは禁句です。
子供にとっては「そんな親父スゲー」なんてなりません。
こんなに苦労して頑張って問題を解いているのに、自慢話をされてもウザいだけです。
また、学校や塾で教えていないやり方(例えば算数で方程式を使うなど)を教えてしまうと、子供が混乱してしまいます。
子供が「父親スゲー!」ってなるのは、もっと成長してから、自ら感じてもらう方がいいと思います。
こちらが尽くしたことに対して見返りを求めないのが、親の愛情かなと思います。
でも、父親の失敗談はどんどんした方がいいみたいです。
「お父さんも僕と同じように悩んだんだ」とか「僕よりもっとダメだったんじゃん」なんて思ってもらえると、子供の大きな自信になります。
でも失敗話ばかりだと、ただバカにされる親父になってしまうので要注意です。
学校や塾の先生、母親をバカにする
受験はライバルたちとの戦いです。
本来は自分自身との戦いだと思いますが、周りの人と競うために自らを鼓舞するならまだ知らず、人のことを馬鹿にして良いはずがありません。
人を見下すのって麻薬のように頭を蝕んでいきます。
大した実力もないのに、大人の言うことを聞かない、いやーな子供になってしまいますよ。
親の計画通りに縛らない
勉強の計画を立てること自体は良いことですが、あまりに緻密に立てても相手は子供です。
親の考える通りにはいきません。
学校の行事や遊び疲れて気分が乗らない日も必ずあります。
会社の仕事と同様にPDCAを決め、計画通りに勉強を進めようとしても必ず失敗します。
思うように勉強が進まないからと「何やってんだ!」などと叱ってしまっては、落ち込んでしまい、さらに悪循環になってしまいます。
やったほうが良いこと
子供は、まだまだ感情で行動する部分が多いと思います。
やる気を出すのも無くすのも、気分次第でコロコロ変わります。
やる気スイッチってどこにあるんでしょうね?
タイミングよくやる気を出してくれたら、なんとか持続させたいですよね。
ものの数分でやる気をなくすこともありますから。
なんとか子供のやる気を持続させ、自信をつけさせる必要があると思います。
頑張っている姿を褒める
中学受験は、自立している子の方が向いています。
なんでこの問題ができなかったのか
どうすれば良いのか
自分で考えるという事は思考力を養うために必要ですし、自分で考える力がある方が成績も上がりやすいと思います。
子供が自分で考えて解けたら「すごい!」「よくわかったね!」などと揉めることで、自信がつきます。
成功体験の積み重ねが、子供の自立心の成長につながります。
お母さんを励ます
やはり子供と多くの時間を過ごすのは母親の方だと思います。
受験勉強だけでなく、学校の準備や普段の身支度など本当に大変です。
子供の態度にイライラが蓄積し、爆発してしまうこともあります。
そんな時、力になってあげられるのは父親しかいません。
白々しく「ありがとう」なんて言っても火に油を注ぐようなことになってしまいますが、夫婦でよく話し合い、母親をサポートすることで、家族が同じ方向を向けるようになれると思います。
塾の送迎
時間が許す限り、塾の送り迎えは父親ができると良いと思います。
普段仕事が忙しくて、なかなか勉強を見てあげられない場合はなおさらです。
「俺もしっかり協力しているぜ!」と言う下世話なアピールにもなりますし、家への帰り道で子供と話すことって、かけがえのない思い出になると思います。
受験が終わった後、「この道通ると、あの時思い出すね」なんて子供と父親だけの会話になると、大変だったけど楽しかったなぁって思えます。
息抜きの時間は全力で付き合う
キャッチボールやサッカー、ゲームなど、ちょっとの息抜きも必要です。
1人で息抜きしたい時もありますが、一緒に遊ぶ時はこちらも全力で楽しみましょう。
父親が熱中している姿を見せるのも、集中ってこうやってするんだと感じてもらえたら良いですよね。
ただし、やり過ぎは良くないので、リフレッシュ後も勉強ができるくらいの体力は残すようにしてください。
いざというときだけ叱る
小学校高学年ともなると、母親が叱っても響かないことが多苦なります。
父親は、ラスボス的な感じを出すためにも、普段は怒らないようにし、いざという時は論理的に「なぜ怒られているのか、何がいけなかったのか、自分でも悪いことだと思うか」など、感情的にならないよう注意して叱ると良いと思います。
お父さんが怒ったらもう最後!的な演出が大事です。
まとめ
中学受験は、難関校や志望校に受かることだけが全てではありません。
子供と親が二人三脚でチャレンジする一大イベントです。
全力で取り組むことで、中学受験を通して子供も、親自身も大きく成長し、より深い信頼関係を作ることができると思います。
遊びたい盛りに、わざわざ時間を費やして勉強をするのですから、この機会を無駄にしたくはありませんよね。
とにかく大変ですが、振り返れば子供にも親にも一生の思い出になります。
母と子供だけの楽しみにするなんて勿体無い。
父親もどんどん参加し、我が子の成長に関わっていきましょう。
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