キャンプには、実はたくさんのキャンプ スタイル(楽しみ方)があるのをご存知ですか?
「ソロキャンプ」や「グランピング」といった言葉はよく聞くけれど、その違いや自分に合うものがどれなのか、意外と分からないものですよね。
この記事では、無数にあるキャンプ スタイルを
「①誰と行くか」
「②どこで/どうやって行くか」
「③どんな道具で楽しむか」
という3つの視点で分かりやすく整理し、合計15のスタイルを解説します。
読み終える頃には、きっとあなたが次に試したい理想のキャンプ スタイルが見つかっているはずです。
【基本の考え方】キャンプのスタイルは「3つの視点」で整理すると分かりやすい!

「オートキャンプ場でファミリーキャンプを、ロースタイルで楽しむ」
こんな風に聞くと、言葉が多くて少し混乱してしまいますよね。
ご安心ください。
キャンプのスタイルは、以下の3つの視点を組み合わせているだけなんです。
- 誰と行くか(人数・目的)
- どこで/どうやって行くか(場所・手段)
- どんな道具で楽しむか(ギアの高さ)
これらは独立したものではなく、パズルのように自由に組み合わせることができます。
例えば、「家族で(①)車に乗って(②)背の低い道具で(③)楽しむ」といった具合です。
それでは一つずつ見ていき、あなたに合いそうなものを探してみましょう。
①【誰と行く?】人数や目的で選ぶキャンプスタイル
一緒に過ごす相手によって、キャンプの目的や楽しみ方は大きく変わります。
ファミリーキャンプ

文字通り家族で楽しむキャンプ スタイル。
いつもの環境では体験できない火起こしやテント設営といった共同作業は、子どもの自主性を育む絶好の機会。
自然の中で不便さを乗り越える体験は、家族の絆をより一層深めてくれるでしょう。
最近は遊具やイベントが充実したキャンプ場も多く、家族旅行の新しい形として人気です。
こんな人におすすめ: 子どもに自然体験をさせたい家族、家族の思い出を増やしたい方
カップル・デュオキャンプ

恋人や友人、親子など、2人で楽しむキャンプ スタイル。
2人だけのプライベートな空間で共同作業を行うことで、親密度がぐっと高まります。
テントや調理器具も1〜2人用で済むため、意外と荷物がコンパクトになるのも魅力。
普段忙しくてすれ違いがちな2人も、焚き火を囲んで語り合えば、忘れられない時間になるはずです。
こんな人におすすめ: パートナーとの絆を深めたいカップル、親子水入らずの時間を過ごしたい方
ソロキャンプ

今や一大ブームとなった、1人で行うキャンプ スタイル。
誰にも気兼ねすることなく、出発から就寝まですべてを自分のペースで決められるのが最大の魅力。
道具選びもサイト作りも、すべて自分の「好き」を詰め込めます。
全ての作業を1人で行うため、ある程度の知識や経験は必要ですが、日常の喧騒から離れ、自分だけの世界に浸る時間は何物にも代えがたいものです。
こんな人におすすめ: 自分の時間を大切にしたい方、何にも縛られず自由な時間を過ごしたい方
グループキャンプ

気の合う仲間や複数の家族で楽しむ、賑やかなキャンプ スタイル。
自分たちだけでは作れないような、ダッチオーブンを使った豪快な料理をシェアしたり、互いの便利なキャンプギア情報やテクニックを交換したりできるのが醍醐味です。
普段とは違う環境で過ごすことで、メンバーとの親睦がより一層深まります。
こんな人におすすめ: 仲間とワイワイ楽しみたい方、他のキャンパーと交流したい方
②【どこで/どうやって行く?】場所や手段で選ぶキャンプスタイル
目的地やそこへのアクセス方法によって、キャンプの形は大きく変わります。
オートキャンプ

サイト(区画)まで車で乗り入れられる、最もポピュラーなキャンプ スタイル。
テントのすぐ横に車を停められるため、重い荷物の運搬が非常に楽です。
荷物が多くなりがちなファミリーキャンプや、キャンプ初心者には特におすすめ。
天候が急変した際も、すぐに車内へ避難できる安心感があります。
こんな人におすすめ: キャンプ初心者、ファミリーキャンパー、荷物が多い方
ツーリングキャンプ

バイクにキャンプ道具を積んで旅をする、自由度の高いキャンプ スタイル。
目的地までの道中(ツーリング)そのものを楽しめるのが最大の魅力です。
積載量が限られるため、軽量コンパクトな道具選びやパッキングの工夫が必要になりますが、その試行錯誤も楽しみの一つ。
風を感じながら走った先で見る景色は格別です。
こんな人におすすめ: バイクが好きな方、身軽で自由な旅をしたい方
登山キャンプ

登山を楽しみ、山中や山頂近くの「テント場」で宿泊する、体力が求められる本格的なキャンプ スタイル。
街の明かりが届かない場所から見上げる満天の星空や、山頂で迎えるご来光は、登りきった者だけが見られる絶景です。
軽量化と安全性、そして天候判断など高度な知識が求められるため、経験者向けのスタイルと言えます。
こんな人におすすめ: 登山経験者、大自然の絶景を心ゆくまで味わいたい方
デイキャンプ

宿泊を伴わない、日帰りのキャンプ スタイル。
寝袋や着替えが不要なため荷物が少なく、気軽にアウトドア気分を味わえます。
「いきなり泊まるのは不安」という初心者が、テントの設営練習や焚き火を体験するのにも最適。
休日にふらっと出かけ、美味しい外ごはんを食べるだけでも最高のリフレッシュになります。
こんな人におすすめ: 時間がない方、キャンプの雰囲気を気軽に味わいたい初心者
グランピング

「グラマラス(魅力的)」と「キャンピング」を組み合わせた、贅沢なキャンプ スタイル。
テントやコテージは常設されており、中にはベッドやエアコン、ソファまで完備。
食事の準備や後片付けも施設側にお任せできるプランが多く、まさに“何もしない”をしに行く、究極のアウトドアリゾートです。
こんな人におすすめ: とにかく快適に自然を楽しみたい方、虫や衛生面が気になる方
コテージ泊

キャンプ場内にある、キッチンや寝具、トイレなどが備わった一戸建ての宿泊施設を利用するスタイル。
テント設営の手間が省けるため、時間を有効に使え、悪天候でも安心。
まるで別荘に来たような気分を味わえます。
コテージの庭で焚き火やバーベキューを楽しめば、キャンプの醍醐味もしっかり味わえます。
こんな人におすすめ: テント泊は不安だけど、アウトドア気分は味わいたい家族やグループ
車中泊

テントではなく、車内で寝泊まりするキャンプ スタイル。
設営・撤収の手間が大幅に短縮でき、天候にも左右されません。
ただし、道の駅などでの宿泊は原則禁止されており、オートキャンプ場やRVパークといった許可された施設を利用するのがマナー。
プライバシーの確保や、フルフラットになる車種選びが快適さの鍵です。
こんな人におすすめ: 気ままな旅をしたい方、設営・撤収の手間を省きたい方
車選びについては、関連記事「キャンプの相棒!みんなはどんな車で行く? おすすめ車種と選び方のポイント徹底解説」もご参照ください!

ブッシュクラフト

自然に関する知識(ブッシュ)と技術(クラフト)を駆使し、最低限の道具で自然との共存を楽しむ、上級者向けのキャンプ スタイル。
ナイフ一本で食器を作ったり、火打ち石で火を起こしたりと、サバイバル要素が強いのが特徴です。
自然を深く理解し、その恵みを活かして過ごす時間は、究極の野遊びと言えるでしょう。
こんな人におすすめ: キャンプ経験豊富な上級者、サバイバル術に興味がある方
③【どんな道具で?】ギアの高さで選ぶキャンプスタイル
キャンプサイトの印象は、テーブルや椅子の高さで大きく変わります。
ハイスタイル

家庭のダイニングテーブルに近い、高さ70cm程度のテーブルと、座面高40cm程度の椅子で揃える、最も一般的なキャンプ スタイル。
立ったり座ったりが楽で、調理などの作業がしやすいのがメリット。
大人数での食事や会話を楽しむファミリー・グループキャンプに向いています。
こんな人におすすめ: 食事や料理を楽しみたい方、腰への負担を減らしたい方
ロースタイル

地面に近い、高さ40cm程度のテーブルと、座面高30cm以下の低い椅子で揃えるスタイル。
自然との一体感を得やすく、足を伸ばしてゆったり座れるためリラックス度が高いのが特徴。
特に焚き火との相性は抜群で、炎をじっくり眺めるのに最適です。
ギアがコンパクトになるため、荷物を減らしたいソロやデュオキャンプにも人気です。
こんな人におすすめ: 焚き火をメインに楽しみたい方、リラックス感を重視する方
お座敷スタイル

椅子を使わず、レジャーシートの上にラグなどを敷いて直接座る、日本ならではのキャンプ スタイル。
靴を脱いでゴロゴロ寝転がれるので、家にいるような感覚でくつろげます。
小さなお子様がいるファミリーにも安心。おしゃれなラグやクッションを使えば、サイトを華やかに演出できます。
こんな人におすすめ: 小さな子どもがいる家族、とにかくリラックスしたい方
カンガルースタイル

大型テントやシェルターの中に、就寝用の小型テントを設営するキャンプ スタイル。
幕が二重になることで保温性・断熱性が高まり、季節を問わず快適に過ごせます。
寝室とリビングを完全に分けられるため、レイアウトの自由度が高いのも魅力。初心者でも、どこか上級者のような雰囲気を演出できます。
こんな人におすすめ: 自分好みのサイトレイアウトを楽しみたい方、快適な寝室を確保したい方
まとめ

一言で「キャンプ」と言っても、これだけ多様な楽しみ方があることをお分かりいただけたでしょうか。
大切なのは、どれが優れているかではなく、「今の自分が、誰と、どんな風に過ごしたいか」を考えることです。
この記事で紹介した3つの視点(誰と・どこで/どうやって・どんな道具で)をヒントにすれば、あなたにピッタリのキャンプ スタイルがきっと見つかります。
まずは気軽に試せるデイキャンプから、あるいは快適なグランピングから。あなただけの最高のキャンプ体験を、ぜひ見つけてください。
コメント