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マジカルナンバーは7±2でなく4±1!ポイントは3つに絞りなさい

ネットを見ていると、タイトルに数字が入っている記事をよく見かけます。

「〇〇するための10の方法」とか、「〇〇をオススメする5つの理由」なんてもの多いですよね?

タイトルに数字が入っていると、具体的に感じる事が出来て読みやすくなるなんて言われています。

でもオススメされた方法を、いざ実践しようとした時、全部覚えていますか?

まぁ4〜5個を超えると、なかなか覚えていられないんじゃないかと思います。

プレゼン資料とか人に何かを伝える時なども同様です。

よりたくさんの理由や根拠を出せば説得力が出て良いと思いがちですが、それは大きな間違いなんです。

実は「ポイントは3つに絞る」事で、相手にも伝わりやすくなり、記憶にも残りやすくなるんです。

ではなぜ「3つ」なのか?

その理由をお話しします。



目次

ポイントは3つに絞りなさい

一般的には理由や根拠が多い程、具体性や説得力は増すと思われがちです。

しかしポイントは3つに絞った方が、聞いていて飽きないし、印象にも記憶にも残りやすくなります

その理由は、人間の脳に関係します。

人が短期記憶できる数は限界がある

「マジカルナンバー7±2」と言うものを聞いたことがありますか?

1956年にハーバード大学の心理学者、ジョージ・ミラー教授が書いた論文「The Magical number seven, plus or minus two」に書かれていて

人間が短期記憶に保持できる情報の数は7±2(7のプラスマイナス2、つまり5~9)である

と言うことだそうです。

1つの情報の塊の事を「1チャンク」と呼びます。

これが「7±2(5〜9)チャンク覚えるのが限界」と言う事だそうです。

電話番号を覚える例

例えば、電話番号をパッと見せられて全部覚えるのって凄く難しいですよね?

携帯電話だと11桁、固定電話でも10桁あります。

つまり、携帯電話では11チャンク、固定電話では10チャンクになります。

「090-1234-5678」と3つのチャンクに分けると、覚えやすくなります。

おつかいの例

他にも、おつかいを頼まれた時

パン、ヨーグルト、牛乳、たまご、レタス、きゅうり、トマト、人参、玉ねぎ、しょう油

と聞いて、メモなしで記憶だけでは絶対買い忘れてしまいます。

嫁に急に買い物を頼まれて、「まじ使えねぇ」と罵られてしまった経験がある旦那さんも多いと思います。

「ん?でもちょっと待って!10個なんて絶対無理だけど、5個でも難しくね?」って思いますよね?

先の電話番号の例でも、理屈では分かっていても頭は数字を覚えようとするのでチャンクを少なくしても無理です。

でも安心してください。

それは、あなたの頭が悪いからではないんです。

しばらくして「チョットそれオカシイよ」と言うことで新説が登場します。

新説「マジカルナンバー4(±1)」

1956に「7±2」が発表されてから45年後の2001年に、アメリカのミズーリ大学の心理学者ネルソン・コーワン教授(Nelson Cowan)が「マジカルナンバー4」を発表しました。

人間が短期記憶で保持できる情報の数は4±1である(4を中心としてプラスマイナス1、つまり3~5)

だいぶ数が下がりましたよね。

半分くらいに。

「マジカルナンバー4±1」を利用した例は、ネットやアプリのメニューの数なんかでよく見ますよね。

現在ではこの説が有力とされています。

確かに3個くらいなら、余裕で覚えられますよね。

マジカルナンバーが7(±2)から4(±1)に減った訳

なぜ数が下がったかというと、世の中が便利になり、昔に比べて「記憶することに頭を使わなくなった」からと言われています。

ジョージ・ミラー教授の「マジカルナンバー7±2」の発表から、ネルソン・コーワン教授の「マジカルナンバー4±1」が発表されるまで45年もの間が空いています

その間文明は発達し、たくさんの物や情報が溢れるようになりました。

脳は情報を処理することに多くの集中力や機能を使う様になり、記憶することに脳を使わなくなったからと言われています。

一種の現代病ってヤツです。

そう、7±2の事を覚えられなかったのは、あなたの頭が悪いからではないんです。

ただし、

記憶力が良い人→5個覚えられる

まあまあの人→4個覚えられる

普通の人→3個覚えられる

と言うように、「4±1」と言っても個人差があります。

圧倒的に母数が多い「普通の人」の記憶力に合わせて、何かをすれば皆んなハッピーになれると思います。

世界は「3」で出来ていた

実際私たちの身の回りを眺めてみると、「3」と言う数字にまつわる物が多く存在しています。

不思議なことに人は古くから「3」と言う数字を多用していました。

  • 色の三原色:赤、青、黄
  • 物質の三態:固体、液体、気体
  • 三次元:たて、よこ、高さ
  • 地球は太陽系第3惑星
  • 3種の神器
  • 三権分立:司法、立法、行政
  • 世界三大テノール
  • 3匹の子豚
  • 三途の川
  • 石の上にも三年
  • 三国志
  • カップラーメンは3分
  • ウルトラマンも3分
  • サッカーのハットトリック
  • 三味線
  • 徳川御三家:尾張、水戸、紀州

などなど、「3」にまつわる物で溢れています。

もちろん、四天王とか起承転結など「4」にまつわる物もありますが、「3」に比べるとグッと数は少なくなります。

このように「3」という数字に関係した物が身の回りに溢れていたため、DNAレベルで潜在的に安心感を持っているのではないかと思います。

脳が自然と「バランスが良い数字」として認知するようになっているんですね。

 

ビジネスや生活で活かすには

この脳の特性をビジネスや普段の生活に利用しない手はありません。

誰かに何かを伝える時、しっかりと印象付ける事が出来ますし、記憶してもらう事が出来ます。

スピーチやプレゼンで

スピーチやプレゼンの名手と言われるスティーブ・ジョブズは、「3」と言う数字にとてもこだわっていた事は有名です。

「iPod」「電話」「インターネット」3つのデバイスを一つにしたiPhoneの発表は、伝説となっています。

また、スタンフォード大学のスピーチは「点と点をつなげる」「愛と喪失」「死」の3つのストーリー仕立てです。

さらに、スピーチの最後には、ジョブズが伝えたいメッセージを3回繰り返しています

「Stay hungry, stay foolish.(ハングリーであれ、愚か者であれ。)」

テーマ3つ

3部構成

伝えたいメッセージを3回言う

まじでマジカルナンバーの教科書のようなスピーチです。

もちろんジョブズのスピーチやプレゼンの上手さは、3つのポイントを利用しただけではありません。

しかし「3」と言う数字を活用するだけでも、聞き手の印象に残す事が出来ると思います。

営業で

営業の基本は3つですよね。

  • 話を聞く力
  • 商品・サービスの説明や提案
  • クロージング

徹底的にクライアントの声に耳を傾け、クライアントに最大のメリットをもたらす提案をし、クライアントが意思決定しやすいように背中を押す。

この3つのポイントが営業の基本と言われています。

さらに、商品・サービスの説明や提案の中でのポイントも3つ

  • クライアントの考えに合っていること
  • クライアントにとって収益性があること
  • クライアントにとって何か新しいことであるこ

スピーチやプレゼンと共通点が多いと思います。

このように、「3」の要点に注意することで、相手にわかりやすく、印象に残る営業ができると思います。

マーケティングで

マーケティングでも「3」と言う数字を活用することで、売り上げを伸ばす事が出来ます。

人は3つの選択肢がある時に、真ん中を選ぶ傾向があると言う「ゴルディロックス効果」を聞いた事がありますか?

日本では「松竹梅戦略」なんて言われたりしています。

例えば、

マクドナルドのポテトは「S・M・L」の3種類

吉野家の牛丼は「並盛、大盛、特盛」の3種

MacBook Proのディスプレイサイズは「13・14・16」

なんて風に、ラインナップが3種類用意されている事って多いですよね。

これも「3」にまつわる理由から来ています。

「決定回避の法則」

有名な例で、シーナ・アイエンガーという社会心理学者が1997年に行った「ジャムの品揃えの実験」があります。

日にちを分けて「24種類のジャム」と「6種類のジャム」を販売し、その売れ行きを調査しました。

結果

「24種類のジャム」の購買率は約3%

「6種類のジャム」の購買率は約30%

驚くことに、なんと10倍も購入者が増えたという結果になったのです。

品数が多くても、見せ方は工夫できる

人は選択肢が多すぎると、無意識のうちに選ぶことに疲れてしまい、1つを選択することを避けてしまいます。

でも人間て欲張りなもので、2つだと物足りなく感じてしまうんです。

とは言え、お店に商品が3つだけだと商売が成り立たないので、品揃えが多くても「見せ方を工夫する」事で、お客さんが選びやすくなります。

ジャムが24種類あったら、それぞれの特徴ごとに3つのカテゴリに分けます。

例えば、

  • フルーツ系ジャム
  • ママレード
  • ゼリー系ジャム

と言うように分けると、品揃えが多くても、頭の中が整理されて選びやすくなりますよね。

価格設定も3つ必要

これは価格設定の事にも関係していきます。

値段の違う商品が2つしかないと、安い方ばかり売れてしまうんです。

商品が2つの場合の売上構成は「安い:高い=7:3」

商品が3つあると、売上構成は「安い:真ん中:高い=2:5:3」となり、真ん中が一番売れるようになります。

これは行動心理学で言う「極端回避の法則」と「損失回避の法則」が働きます。

「一番高い物はちょっと手が出しにくいけど、一番安いものを選んで損をしたくない」という何ともわがままな心理が働いています。

まとめ

いかがだったでしょうか?

人は情報や物がたくさんあると一見充実しているように見えますが、記憶に残りにくかったり、選ぶのを諦めてしまう傾向があります。

しかし、ポイントを3つに絞ることで相手の印象に強く訴える事が出来、プレゼンや営業、マーケティングなどビジネスにも応用する事が出来ます。

ぜひ、「3」と言う数字を意識して、物事を考えてみてください。

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