テストの成績が悪かったり、子供に勉強を教えていると、つい感情的になってしまう場面ってあると思います。
この世の中で、子供の受験で怒らない親なんていないんじゃないかと思っていますが、中学受験を控えた子に言ってはいけない言葉がある事を知っていますか?
やる気を起こすためにあえて言ったとしても、タイミングが悪ければ心の傷になってしまうかも知れません。
親が、中学受験を控えた子供がいる子供に言ってはいけない言葉には、どのようなものがあるのかみてみましょう。
言ってはいけない言葉5種とその理由
受験生にとって言ってはいけない言葉として、「落ちる」「滑る」というのはお約束です。
それ以外にも、親が無意識に子供に言ってしまう言葉にも、NGワードがたくさんあります。
でも勉強に身が入っていなかったり、テストの成績が悪かったりすると、ついつい怒鳴ったりしてしまいますよね。
「やる気を起こさせるため」と思って、尻を叩くつもりで言う言葉は要注意です。
命令、責める、詰める言葉
「勉強しなさい!」
「ゲームをやめなさい!」
「YouTube見るのやめなさい!」
「何で勉強しないの?」
「ちゃんと勉強したの?」
「どうして勉強しないの?」
塾の宿題や予習の量ってとてもたくさんありますし、早く始めないと終わらないので、いつまでも勉強に取り掛かっていなかったら、親なら普通に言いますよね。
でも、本人もやらなきゃいけなって事は重々承知しています。
日によっては、疲れていたり気分が乗らない事もあるでしょう。
そんな時、このように言われてしまうと余計にやる気が失せてしまいます。
また、「勉強ってつまらないものだ」と無意識に思い込んでしまう可能性もあります。
自分自身が受験生だった頃を思い出してみて下さい。
せっかくこれからやろうと思っていた矢先に責められると、イラッとします。
本人の心の準備もあるでしょうから「〇〇時になったら勉強しようね」とか自発的な行動を促すようにすると良いと思います。
人格を否定する言葉
「情けない!」
「なまけもの!」
「バカだなぁ」
「だからお前はダメなんだ!」
人格や性格を否定する言葉は、絶対に使ってはいけません。
心の傷になってしまう可能性大です。
「どうせ自分はダメなんだ」「自分なんて何やってもダメだ」というような気持ちが、無意識のうちに心に植え付けられてしまいます。
自信を持てない子供は「失敗してしまったらどうしよう」「ダメだったら怒られる」「バカにされる」という感情が先に出てしまい、何もしなくなってしまいます。
子供なんだから出来なくて当然なんです。
こう言う親は、自分がそう言われて育ってきたか、職場で言われているのかも知れません。
子供が会社の部下だったら、あなたはただのパワハラ上司です。
人と比べる言葉
「他の子はこんなにできるのに」
「お兄ちゃんはもっとちゃんとやってたのに」
「パパが子供の頃はもっと出来たぞ」
他人は他人、自分は自分です。
比べられた相手に良くない感情を持ったり、不要な劣等感を持ってしまいます。
子供同士で助けあい、競い合うようなライバルの存在は力になりますが、当事者以外に言われるのはただただ不快でしかありません。
「こんちくしょう!」と発奮するような、気概のある子なら良いですが、今時こんな「根性論」ような文化は廃れた様に思います。
大人でも、仕事で他人と比較されると良い気はしませんよね。
我が子は我が子なりの個性があるのですから、良い所だけを見て、伸ばしてあげるようにすることが大切です。
物で釣る言葉
「今度のテストで1番になったら、欲しいもの買ってあげる」
「100点取ったらお小遣いあげる」
一時的に効果があるかも知れませんが、達成したらそこで「やる気」が終わってしまいます。
受験勉強はマラソンのようなもので、合格発表まで受験勉強を頑張らなくてはいけません。
テストの度に物で釣っていたら、毎回ご褒美を用意しなければいけなくなってしまいます。
また、今後も「ご褒美」がないと頑張らなくなる可能性もあります。
そして「もっと!もっと!」とより大きなご褒美を求めるようになってしまいます。
これは一種のドーピングのようなもので、長続きしないんですよね。
物で釣って成績を上げるよりも、勉強の大切さや楽しさをわかってもらえるようにしましょう。
お金に関する言葉
「塾にいくら掛かっていると思ってるんだ」
「塾代が勿体無い」
なんて言っていると、子供が親に気を遣ってしまいます。
とは言え、中学受験ってマジでお金がかかりますよね。
テキスト代に夏期講習代、冬季講習代と言うように、お金に羽が生えたように、ポンポン飛んでいきます。
さらに特別特訓なんて講座もあったりしますので、成績アップや志望校に合格するなんてリターンがないと、親の立場からしたら言いたくなってしまうのはよく分かります。
しかし子供からしたら、自分で払っている訳ではないですし、その金額にどれくらいの価値があるのかなんてまだわかりません。
でも「お金が無駄になってしまう」と言うことは、子供心に何となくわかってしまうので「受験なんてしない方が良いんじゃないか」と感じてしまう恐れがあります。
下手したら、我が子の芽を摘んでしまう事になってしまいます。
大人の事情に子供を巻き込んでしまわないよう、十分注意しましょう。
言葉は脳を変える
「ネガティブな言葉やポジティブな言葉は、それぞれ心と身体に影響を及ぼす」ってよく言われています。
これは現代の脳科学の常識となっています。
有名な例として「プラシーボ効果」があります。
薬を開発する時の臨床試験で行われますが、効果のある薬と効果の無い薬を、それぞれ異なる対象群に与えます。
共に医師から「この薬は効果があるよ」と説明して患者に飲ませます。
効果のある薬を飲んだ患者は、当然のように症状の改善が見られますが、効果の無い薬を飲んだ患者でも、時々症状が改善されることがあります。
これは、医師にかけられた「この薬は効く」という言葉が暗示となって、心と身体に影響している事を証明しています。
自分の経験を振り返ってみて下さい
やる事なす事ケチをつけるパワハラ上司より、あなたを信じて応援してくれる上司の方が、パフォーマンスが上がりませんか?
「大丈夫!」「自信を持ってやってみろ」というように言われた方が、良い結果が出たなんて経験があると思います。
同じ様に中学受験においても、子供にかける言葉ってとても重要になります。
躾とのジレンマ
とは言っても、ダラダラしてたり、勉強に気が入っていなかったら怒りますよね?
「勉強しろ!」とか「もっとちゃんとやれ!」って、絶対に言っちゃいます。
NGワードを言われない、ヌルい環境で育ってしまったら、将来打たれ弱い大人になってしまうんじゃないかと言う親心もあります。
親が言わなくても、他の誰かに言われるでしょう。
中学受験をすると言っても、まだまだ全然子供です。
世の中の厳しさも教えることができなければ、親とは言えません。
決してNGワードを肯定しているわけではありませんが、子供の態度次第では、ガツンと叱るのも親の役目であることは覚えておきましょう。
子供のやる気を起こすためにできること
躾として子供の態度を正すことは大切ですが、上から潰してしまう様なのはいけません。
子供が自ら考えて、行動するように育てるのが親の役目です。
すなわち、子供がやる気を起こすために手助けをするのが、親の重要なミッションです。
勉強に気が入らない日もあるでしょう。
毎日の勉強で疲れてしまうこともあるでしょう。
そんな時、子供の気持ちになってみて下さい。
そして、大人の思考で、どうすれば良いのか導いてあげましょう。
大人だって毎日仕事で疲れていますが、子供のことを考えないで押し付けるのは「大人の怠け」です。
子供にストイックを求めるなら、親はもっとストイックになる必要があると思います。
子は親の背中を見ています。
まとめ
いかがだったでしょうか?
中学受験のNGワードって、ついつい言っていませんでしたか?
特に、仕事で疲れていたりすると口に出してしまうんですよね。
「中学受験は親が9割」なんて言われます。
子供の立場になれば、疲れていたり、やる気が出ない時もあります。
大切なのは、子供が楽しく勉強し、楽しく受験ができるようにしてあげることです。
親として、出来ることは全部してあげるつもりで、子供と頑張りましょう!
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