キャンプでの夜を楽しく過ごすために、ランタンは欠かせない道具です。
ランタン選びで失敗すると、暗闇でキャンプをするハメになってしまいます。
しかし、いざランタンを選ぼうとしても種類が多くて、どれにすれば良いのか悩んでしまいますよね。
今回は、ランタンの種類と特徴、ランタンの選び方について解説します。
ランタンの種類
ランタンの種類は大まかに「燃焼系ランタン」と「LEDランタン」の二つに分けられます。
それぞれ、そのまま名前の通りですが、特徴やメリット・デメリットを見ていきましょう。
燃焼系ランタン
燃焼系ランタンは、ガソリンや灯油、ガス、ロウソクなどを燃料とするランタンです。
使用する燃料によって4つに分けられます。
- ガソリンランタン
- 灯油ランタン
- ガスランタン
- キャンドルランタン
ガソリンランタン
ホワイトガソリンを燃料としたランタンです。
ホワイトガソリンとは
車を動かすレギュラーガソリンと違って、ランタンは「ホワイトガソリン」を使用します。
ガソリンは原油から精製されて作られますが、最も純度が高いものが「ホワイトガソリン」です。
ちなみに「ホワイトガソリン」は、手についても匂いはすぐに取れます。
「ホワイトガソリン」は、とても燃焼しやすいため、車の燃料に使用すると異常燃焼を起こしやすく、不自然な動きや振動を起こしてしまいます。
こうした現象を起こさないために添加物を加えてオクタン価値を上げたものがレギュラーやハイオクなどのガソリンです。
実はレギュラーガソリンが使えるランタンもありますが、一般的にガソリンランタンは「ホワイトガソリン」を使用します。
コールマン Coleman ホワイトガソリン エコクリーン
光量がとても大きく、気温が低くても光量が安定しているため、メインランタンとしてよく利用されています。
ガソリンランタンは、ランタンの中でも歴史が古く、ヴィンテージ品なども出回っており、とても人気があります。
ただし操作やメンテナンスに慣れが必要なため、中級者〜上級者向けと言えるでしょう。
点火するためには、タンク内の空気を圧縮し、気化させるためにポンピングという動作が必要となります。
また、ランタンの光源部分をマントルと呼びますが、発光させる前に空焼きして灰化させなければいけません。
火をつける時も、バルブを回しながら着火用ライターを差し込んでつけたりと、少々手間がかかります。
さらに、定期的にメンテナンスも必要です。
でも、きちんとメンテナンスすれば、何十年も使うことが出来、父から子へガソリンランタンを受け継いだなんて人もたくさんいます。
キャンパーなら、いつかは持っておきたいランタンです。
ガソリンランタンのメリット
- 大光量
- 気温が低くても安定した光量が得られる
- きちんと手入れをすれば何十年も持つ
ガソリンランタンのデメリット
- 燃料コストがかかる
- 操作に慣れが必要
- 定期的なメンテナンスが必要
灯油ランタン
燃料に灯油を使用するランタンで、「圧力式」と「フュアーハンド式」に分けられます。
燃料が灯油なので、コストが低く抑えられます。
圧力式ランタン
「圧力式」は、ガソリンランタンと同様、ポンピングして灯油を気化させ、点火させます。
光量がとても大きく、周囲を明るく照らす事ができるため、メインランタンとして利用できます。
しかし、灯油はホワイトガソリンに比べて不純物が多いので、ススが発生しやすいと言う難点がありますが、照らすだけでなくミニ暖房としての役割も果たしてくれます。
この灯油ランタンの「ペトロマックス」は、とにかく存在感がスゴイ!
1910年にドイツで創業し、100年以上の歴史を持つ老舗アウトドアブランドのランタンです。
そして400Wの大光量なので、とにかく明るいです。
フュアーハンド式ランタン
「フュアーハンド式」は、内部の灯油が染み込んだ芯に火をつけるものです。
アルコールランプのような感じですね。
ドイツのランタンメーカーである「フュアーハンド(Feuer Hand)」の製品で採用している仕組みを用いています。
燃費がよく、20時間以上点灯し続けられるものもたくさんあります。
炎で温められた空気を、芯の近くへ循環させ、低温下でも安定して使用する事ができます。
悪天候時でも使用できることから「ハリケーンランタン」とも呼ばれます。
灯油ランタンのメリット
- 圧力式は、とにかく明るい
- 燃料コストが安い
- 低温下でも光量が安定している
灯油ランタンのデメリット
- 定期的なメンテナンスが必要
- 操作に慣れが必要
ガスランタン
ガスを燃料として使用します。
ガス缶を使用するので、カートリッジのように簡単に交換できるのが特徴です。
ガスの種類「OD缶」と「CB缶」て何?
名前の意味は
OD=アウトドア缶
CB=カセットボンベ
OD缶は、アウトドアでの使用を前提として作られており、温度が低い場所でも安定して燃焼しやすいのが特徴です。
CB缶は、家庭用のカセットコンロなどで使用されるカセットガスを使用しており、OD缶に比べてコストが低く済みます。
スーパーやホームセンター、コンビニなどでも入手できます。
コールマン Coleman 純正LPガス燃料
ソト(SOTO) パワーガス ST-760
ガソリンランタンに比べてやや光量は落ちますが、それでも十分明るいです。
メンテナンスも楽で取り扱いしやすいので、とても人気があります。
しかし、燃焼時間は5時間ほどと短く、連続して使用するには予備のガス缶を用意する必要があります。
また、ガスが少なくなると光量が弱くなり、安定しません。
さらに、気温が下がったり、気化熱でガス管が冷やされると光量が弱くなってしまいます。
ただ、高山キャンプや冬キャンプでなければ、問題なく使用できます。
キャンプ初心者には、このガスランタンが一番オススメです!
ガスランタンのメリット
大光量
ガス缶をコンロなどと共有できる
ガスランタンのデメリット
燃料コストがかかる
気温が低いと光量が安定しない
キャンドルランタン
キャンドルランタンは、ロウソクの灯りを光源としたランタンです。
明るさは期待できませんが、ゆらめく炎の温かみが「癒し」を与えてくれます。
キャンプの雰囲気をグッと上げてくれるほか、虫除け用のロウソクなんてものもあり、なかなか実用性もあります。
OD缶を使ったキャンドル風ランタンもあり、こちらもとても人気があります。
キャンドルランタンのメリット
- 取り扱いが手軽
- 1/fの揺らぎで癒される
- ロウソクが比較的入手しやすい
- 非常用として重宝される
- 値段が安い
キャンドルランタンのデメリット
- 光量が小さい
LEDランタン
電池やバッテリーを電源として使用するランタンです。
燃焼系ランタンと違って、ボタン一つで灯りがつき、火を使わないので小さなお子さんがいても安心です。
最近は、メインランタンとして使えるくらい光量が大きいものもあります。
燃焼系ランタンのように、一酸化炭素中毒や火災の心配がないため、安全にテントの中で使用することができます。
LEDランタンのメリット
- 一酸化炭素中毒や火災の心配がない
- 燃料コストがほとんどかからない
LEDランタンのデメリット
- 大光量のモデルが少ない
- 機械的な光なので、雰囲気がイマイチ
用途別のランタン選び
ランタンの種類を知った上で、用途別にどのランタンが合うのか見ていきましょう。
キャンプでランタンが必要な場面は、
- サイト全体を照らす
- テント内を照らす
- 作業や食事を照らす
- 夜道を照らす
- 癒しの灯り
などなど。
用途別に適した明るさがないと、キャンプの快適度が下がってしまいます。
では、何を基準にランタンを選べば良いのでしょうか?
明るさを基準にランタンを選ぶ
屋外って日が暮れると、想像している以上に暗くなります。
実は私も初心者の頃、適当にランタンを選んだせいで残念な思いをした経験があります。
お店や家で点灯してみて「これ位の明るさなら良いかな」と思っても、実際にキャンプ場で点けてみると「全然光量が足りない」なんてザラです。
明るさの基準は「ルーメン」
明るさの基準として「ルーメン」が用いられますが、ガソリンランタンやガスランタンなどは「ワット(W)」表記のものが多いです。
それぞれを比較するには、明るさの基準が異なるので少し難しいのですが、日本電球工業会の「電球形LEDランプ性能表示等のガイドライン」では、
「白熱電球30W相当=LED電球325ルーメン以上」
「白熱電球100W相当=LED電球1,520ルーメン以上」
とされています。
ですので、1,000ルーメンのランタンは75~80ワットに相当するので、これを目安に選ぶとわかりやすいと思います。
メインランタン
メインランタンは、ポールなどに吊り下げてキャンプサイト全体を照らします。
ガソリンランタンやガスランタンなどの大光量のものを選びましょう。
最近は、LEDランタンでもガソリンやガスのランタンに劣らない大光量のモデルもあり、選択肢は広いです。
明るさの目安として、
2ルームテントのサイト全体を照らすのなら、3,000ルーメン(230w相当)以上の物がオススメです。
タープ下のリビングを照らすのであれば、1,000ルーメン(70w相当)以上のものを選びましょう。
例えば、うちでメインランタンとして使用している「SOTO ガスランタン」は230Wなので、3,000ルーメン程の明るさがります。
明るければ明るい程、料理など作業が快適になりますが、夏は虫もたくさん寄ってくるので要注意です。
メインランタンの配置例
配置例として、2ルームテントのサイトでも、タープを使用する場合でも、サイト全体を照らせる位置に大光量のランタンを虫寄せのために置きます。
さらに、作業する場所に1,000ルーメン程のランタンを置くとかなり快適ですよ。
サブランタン
サブランタンは、テント内やテーブルにおいて、手元を明るくします。
また、テントからトイレに行くときなど、夜道を明るく照らします。
ですので、サブランタンは100〜400ルーメンくらいの明るさがあると色々使えて便利です。
燃焼系ランタンでは火災や一酸化中毒の危険があるため、LEDランタンを使用するのが一般的です。
2ルームテントの前室やタープ下なら、キャンドルランタンやオイルランタンをテーブルに置いて癒しの雰囲気を出すなんてのも良いと思います。
キャンプの種類によっても選ぶランタンは変わる
ファミリーキャンプやグループキャンプなどは、明るい方が快適度が上がるので、大きな光量のランタンを用意した方が良いです。
ツーリングキャンプやソロキャンプなど、それ程明るさが必要無いのであれば、キャンドルランタンやオイルランタンなどあれば充分だと思います。
ランタンの明かりの色は、重要なポイント
燃焼系ランタンは、ほぼ暖色系の光ですが、LEDランタンは白色と暖色を選べるものが多いです。
白色は太陽光に近い色とされており、蛍光灯のような光なので物や色を認識しやすく、料理や作業をする際に向いています。
一方、暖色系の光は白色光に比べて光の強さや眩しさはありませんが、キャンプの夜の雰囲気をグッと良くしてくれます。
食事の際のテーブルランタンや、テント内でリラックスする際などにオススメです。
メインランタンのオススメ
まず手に入れるなら、燃料が手に入りやすく、手入れが楽なガスランタンがオススメです。
オススメのガスランタン
SOTO(ソト) SOTO(SOTO) 虫の寄りにくいランタン ST-233
ユニフレーム フォールディングガスランタン UL-X クリア
ガソリンランタンのオススメ
少し慣れてきたら、光量が安定し、長く使えるガソリンランタンがオススメ
コールマン ワンマントルランタン
コールマン ノーススター チューブマントルランタン 2000-750J
LEDランタンのオススメ
LEDランタンも最近は大光量の物が増えてきています。
手元が暗いキャンプ、特に食事は、やる気も失せるので、明るいLEDランタンを1つ持っておくと、重宝します。
LUMENA (ルーメナー) LED ランタン
WAQ LEDランタン 2 暖色 電球色 昼光色 USB充電式
GENTOS(ジェントス) LED ランタン 【明るさ1300ルーメン/実用点灯7-350時間/3色切替/防滴】 エクスプローラー EX-1300D
サブランタンのオススメ
テント内で使用するには、火災や一酸化炭素中毒を防ぐためにもLEDランタン一択です。
また、キャンドルランタンもテーブルの上に置いて手元を明るくしたり、炎の揺らぎでキャンプの雰囲気をグッと上げてくれます。
コールマン クアッド マルチパネル ランタン
スノーピーク ランタン LED ライト たねほおずき
キャプテンスタッグ LEDライト ランタン ハンマートン
BAREBONES(ベアボーンズ) レイルロードランタンLED
バルミューダ ザ・ランタン ブラック LED BALMUDA The Lantern L02A-BK
スノーピーク(snow peak) ガスランタン リトルランプ ノクターン
デイツ社(DIETZ) ハリケーンランタン-デイツ78黒金
UCO(ユーコ) キャンドルランタン ブラス
コールマン(Coleman) ランタン ハンギングEライト LED
ロゴス(LOGOS) ROSY ダウンライトミディ
まとめ
いかがだったでしょうか?
ランタンの種類やそれぞれの特徴を知っていると、用途別に適切なランタンを選びやすくなると思います。
まずは、一番明るいメインランタンが決まると、サブランタン選びがしやすいかなと思います。
ランタンはいくつあっても、色々使い道があると思うので、様々なものを試して、自分に合うランタンを探してみてください。
そして最後に、
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